しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、
あなたのために祈りました。だからあなたは、
立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。
ルカの福音書 22章32節
イエスは、筆頭弟子であったペテロに向かって
ある時、こう言われました。
「 シモン、シモン。見なさい。サタンが、
あなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って聞き届けられました。
しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、
あなたのために祈りました。
だからあなたは、立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」
シモンとはペテロの元々の名前、
分かりやすく言えば本名です。
ペテロは命がけでイエス・キリストについていくつもりだったので、
すぐにこう答えました。
「主よ。ごいっしょになら、牢であろうと、死であろうと、覚悟はできております。」
しかし、イエスは言われたのです。
「ペテロ。あなたに言いますが、
きょう鶏が鳴くまでに、あなたは三度、わたしを知らないと言います。」
そして、その通りになりました。
ペテロは本当にイエスを愛していたのです。
どこまでも命をかけてついていきたいと思っていたのです。
でも、実際イエスが捕まった時、彼は逃げるのです。
それでも、後からそっとついていきました。
他人のふりをして、なんの関わりもない人のようなふりをして・・・
そしてイエスの弟子だとわかると、知らないと三度言うのです。
その直後に鶏が3度鳴きます。
まさにイエス・キリストが言われた通りでした。
でも、この言葉は、イエスの愛でした。
深い深い愛でした。
あなたはサタンにふるいにかけられて、
私を知らないと三度言うけれど、
それで信仰が亡くなってしまわないように
私が祈ったから大丈夫だよ。
私のあなたへの愛は変わらないから、
あなたは必ず立ち直るからそしたら、
兄弟たちを力づけてあげるんだよ。
と前もって言われたのです。
知らないと言って裏切った時、
ペテロはショツクで立ち上がれなかったかもしれません。
イエスとその直後に目があって大泣きをしました。
でもそのイエスの眼差しは
決してせめたてるものではなかったのです。
私の言った通りだろ。
あなたはそんな弱さがあるのです。
でもそれを知った上で
私はあなたを召しだしたから大丈夫だよ
という深い深い愛の眼差しだったのです。
この後、ペテロは立ち上がります。
そして兄弟たちを力づけるようになるのです。
深い赦しと愛を持って。